銀行や消費者金融でキャッシングを行うためにはその前に審査を受けなくてはなりません。審査をすることで何を調べるのかというと、ずばり『あなたに返済能力が有るか無いか』という点です。
では返済能力はあなたのどこを見れば判断出来るのでしょう。年齢、年収、住居……考えていくと様々な要因があることがわかります。これらの要因を審査時に提出される書類によって会社の方は調べるのです。
また、書類によってわかる情報だけでなく、もうひとつ審査において重視される情報があります。『信用情報』と呼ばれているものです。逆に言えばこの信用情報と審査時に提出する書類の準備をしっかりしておかば借入時の審査に通る確率はぐんと上がるということになります。
キャッシング審査に必要な準備は?
まずは審査前に必要な準備をご説明します。最近では手続きのネット化が進み、これらの書類を郵送したり直接お店へと提出にいく必要のない業者も増えてきました。
必要な書類は前もって揃えましょう
それではどうやって書類を業者に送るのかというと携帯電話等で書類を写真に撮りデータとして送信するわけです。ネットで手続きをしたいと考えていらっしゃる方はカメラ機能のある携帯電話やデジタルカメラを用意しておきましょう。
本人確認書類とは?
注意していただきたいのはこれら本人確認書類と現在、実際に住んでいる住所と違う場合です。その場合は公共料金の領収書(電気、ガス、水道、電話)、もしくは国税、地方税の領収書、納税証明書のコピーも用意してください。
収入証明書とは?
収入証明書は所得証明書とも呼ばれます。前年の1月1日から12月31日までの期間の収入があったかを証明するための書類、証書のことです。収入証明書にあたる書類は、源泉徴収票、確定申告書の控え、納税証明書などがあります。納税証明書は税務署、各役所などに請求できます。
金融会社が見るチェックポイントはどこ?
ではこれらの書類で業者側はどこを重視するのでしょう?先に返済能力を確認するために審査をする、ということを書きました。返済能力を判断する上で最も重視するのはやはり職業です。
職業のなかでも最も評価が高いのは公務員です。リストラがなく問題がなくば定年まで勤め上げることの出来る安定した職業です。次には大手企業の正社員、中小企業の正社員、自営業、アルバイト、パートという順番でしょうか。同じアルバイトでも勤続年数が長く勤務先が大手の人の方が評価が高いようです。
(⇒キャッシング審査に通りやすい職業とは)
簡単にまとめてしまえば『毎月確実に安定した収入がある』ということですね。仕事が安定し、毎月きちんと返済出来る力がある人と判断されれば正社員であれアルバイトであれ借入額には差がありますが審査には通りやすいようです。
また年齢と居住状況も重視されます。 未成年は当たり前ですが基本的にキャッシングの審査を受けることは出来ません。20~40代は業者の最も対象となる年齢ですので通りやすいようですが、60歳を過ぎると厳しくなるようです。
居住状況は、持ち家で家族と長年暮らしているのが最も高評価で公営住宅だと厳しめになるようです。決まった住所に長年暮らしているということは貸し倒れのリスクが少ないという判断なのでしょう。
信用情報で審査結果は大きく変わる
審査結果を作用するもうひとつの重大要素が『信用情報』です。信用情報とはあなたがどんな属性(氏名、年齢、住所、職業等)で、今までにどのように金融取引を行ってきたかという情報です。
あなたがどこの業者でどのくらいの金額を借り入れてきたか、今現在はいくら借り入れているのか、そして、それをどんな風に返済してきたかということが記録されているわけですね。そのためその情報のなかに延滞や返済遅延、自己破産等のマイナスなものがあれば審査が厳しくなってきます。
では、なぜそういう情報を業者に知られているのでしょうか?たとえばあなたが業者Aというところにキャッシングの申し込みをしたとします。そうするとAはその時の情報をある機関に提供しなければなりません。これは法律で定められているのです。
(⇒カードローン同時に2社も申込むのは不利?)
その後、あなたが他の業者Bにキャッシングを申し込みます。Bが機関に問い合わせればあなたがAでキャッシングした時の情報を得ることが出来るというわけです。この機関のことを『信用情報機関』といいます。
信用情報機関はどういう仕組み?
2010年に施行された改正貸金業法において個人向けの貸し付けを行う全ての貸金業者は政府の指定する信用情報機関に加盟しなければならないという制度が創設されました。
これは法律制定前に返済能力以上の借り入れをする人が多く、その結果多重債務者となってしまい様々なトラブルが起きたためです。各業者が信用情報機関に情報を照会、共有することによって多重債務者の増加を抑えるというのが目的の制度です。
現在、代表的な信用情報機関は4つあります。
全国銀行個人信用情報センター
㈱シー・アイ・シー
㈱シーシービー
全国信用情報センター連合会
信用情報が保存される期間は?
キャッシングの利用者として気になるのは、延滞などのマイナスな情報が登録されてしまったらそれはいつまで保存されているのだろうということだと思います。
もちろん保存される期間は決まっています。はっきりと公表はされていないのですが、延滞や返済遅延などの情報は大体5年、自己破産などの事故情報は7~10年間保存されるようです。
もし、キャッシングをしたくても、自分の信用情報に不安があると思っている人は、一度確認してみましょう。各機関に申し込めばあなたの信用情報を開示してもらうことが出来ます。
電話で申し込み、窓口に受け取りに行くこともできますが、最近ではWEB上でデータを開示出来るところもありますのでまずは申込みをする業者が加盟している信用情報機関のホームページにアクセスしてみてください。
キャッシングの時に絶対してはいけないこと
キャッシングの審査を通りやすくするためにはやってはいけないこともあります。『申込みブラック』と業者に言われている行動です。このタブーをおかしてしまうと審査の難度が上がってしまうのです。
申込みブラックとは同時進行、もしくは短い期間で3社以上の業者に申し込みをする人のことです 。申し込みしたことも信用情報には記録されるので業者の方は加盟している信用情報機関を通じてお客さんが、今どこか別のところで審査を受けていることがすぐにわかります。
(⇒申込みブラックって何ですか?)
お客さんの方からすれば、とにかく借り入れをしたいわけですから同時に申し込みをして何がまずいのか、と思われるかもしれません。しかし、業者側から見ればこんな風にあせって申し込みをしている人は余程切羽詰っているのではないかと危険視せざるをえないわけです。
はっきり言ってしまうと、資金繰りに問題があり貸したとして、きちんと返済して貰える可能性が少ないのではないかと疑われてしまうわけです。
そういうわけではないのに同時に申し込みをしたために審査の難度が上がってしまうのはもったいないことです。審査の準備をしっかりすませて、まずはここぞという一社に絞って申し込みをしましょう。
申し込みの信用情報は約6ヶ月間で抹消されます。次の業者さんに申し込みをして新たな審査を受ける場合はそれくらいの期間を目安にしておいた方が良いでしょう。
【参考ページはこちら】
信頼性の高い安心できるキャッシングって?