消費者金融への申込みをする時、つい年収を多めに書いてしまいそうになる人、いませんか?あまり年収が低いと審査に通らないかも、とか、利用限度額は少しでも多いほうがいいな、なんて気持ちになって、年収を多く書いてしまう。年収なんて、自己申告で通るんでしょ?だって調べようがないじゃない。そうでしょうか。収入をごまかそうとしたところで、そのウソ、バレてしまわないんでしょうか?
あなたの年収、知っているところは知っています
結論から言うと、あなたの年収は、隠そうとしてもしっかり消費者金融会社にわかってしまいます。
つい多く書きたくなるのが人情だけど・・・
消費者金融会社に入会申込をして審査を受ける時、なにかと心配になってしまうのが年収などの情報でしょう。審査に落ちるのもいやだし、できたらなるべく限度額なども高めにして、有利な条件で借りたいし。なのでつい、年収をちょっと多めに書いてしまう。
年収なんて個人の情報だし、消費者金融会社には詳しいことはわからないんじゃない?そう思ってしまいますよね。でもそんなこと、しない方が良いのです。年収などの収入を水増しして書いても、実はすぐに、消費者金融会社は見破ってしまいます。
申込み時にウソを書いたということが判れば、当然あなたの信用に大きくキズがつきます。融資を断られる可能性も高いですし、もし融資を受けられたとしても、そのあといくら実績を重ねても、優遇措置などを適用してもらいにくくなるでしょう。
特にお金に関することがらの場合、信用というのは、とても大切なもの。最初から正直におつきあいをするのが結局は自分のためなのです。
収入がバレるのはどんな時?
消費者金融会社と言えば融資のプロ。プロにはプロのノウハウややり方があって、とても素人で太刀打ちできるものではありません。ちょっとしたごまかしなどを見破る方法はいくらも持っていると考えた方が良いのです。
(⇒消費者金融の利用時に無職になったらどうする?)
そして、そんな、プロの方法をあれこれ想像しなくても、年収が消費者金融会社に知られてしまう理由としては、いくつか考えられるものです。そのうちひとつは、「収入証明書」の提出を求められた時。そしてさらにひとつは、あなたの「信用情報」を照会された時です。
「収入証明書」からバレるのはこんな時
あなたの年収などの情報は、年末調整や確定申告などにより、公的機関には目に見える形で把握されています。そしてその情報である「収入証明書」の提出を、入会時やその後に、消費者金融会社から求められる場合があります。
貸金業法により定められた「年収を証明する書類」の提出
「総量規制」という言葉を聞いたことはありませんか?「総量規制」とは、貸金業法という法律によって定められた規制で、貸金業者は個人に対し、その年収の三分の一までしか貸付けをしてはいけないことになっています。これは過剰な貸付けを防いで、消費者を保護するため。
しかし「年収の三分の一」の額を出すためにはその人の年収を、消費者金融会社は知らなくてはなりません。そのため総量規制では
- 貸金業者から新たに、50万円を超える借入れをする時
- 他の会社からの借入れ金額との合計が100万円を超えるような新たな借入れを行う場合
に、「年収を証明する書類」を提出すべしとしています。
なので、これにあてはまる新規の契約を結ぶことになる場合は、入会時に消費者金融会社から「年収を証明する書類」の提出が求められます。そのため、年収を偽って一旦大きな限度額を認められそうになったとしても、「年収を証明する書類の提出」によって、本当の年収がすぐにばれてしまいます。
なお、ここで言う「年収を証明する書類」とは、源泉徴収票、給与明細書、または確定申告の書類などのことです。いずれも、あなたの年収が一目瞭然となっていますね。
それ以外の場合にも収入証明書の提出は求められる
法律で明確に定められている収入証明書の提出は前出のとおりですが、それ以外に収入証明書の提示を消費者金融会社が求めてはいけないというわけではありません。会社によっては契約にあたり標準で収入証明書の提示を求めることもあります。
また、取引を続けていると、ある間隔をもって定期的に、収入証明書の提出を、消費者金融会社やローン会社が求めてくることもしばしば行われているようです。これを拒否すると契約の継続が不能、となったりもしますので、いずれにせよ、融資を受けようと思えば、どこかの時点で収入証明書の提出を求められる可能性は高く、そうなれば年収のごまかしなど、すぐにばれてしまいますね。
「信用情報」からバレるのはこんな時
消費者金融会社などと取引をすると、その信用情報は、信用情報機関に登録され、その情報は、信用情報機関の会員各社によって、照会されています。つまりあなたの、「信用情報」は信用情報機関を通じて、いつでも消費者金融会社などに見られてしまうというわけなのです。
「信用情報」を見れば年収もわかる!?
「信用情報」というのは、クレジットやローンなどの「信用取引」に関する情報のことで、契約内容や返済状況、利用残高などです。そしてここには、他社とあなたが結んでいる契約情報やクレジットカードの使用状況なども登録されています。
信用情報機関って何?
消費者の信用情報を保管し、それを会員各社に提供している「信用情報機関」としては、消費者金融会社や流通系カード会社などが加盟する「JICC」、信販会社やクレジット会社などが会員になっている「CIC」、そして銀行などの金融機関が主な会員である「全国銀行個人信用情報センター」があります。
そしてこれら信用情報機関はお互いに交流を行い情報を提供しあっていますので、要するにどこのクレジットやローン会社と取引をしても、他のどの会社からも信用情報は閲覧できるということになります。これも先ほどから出てきている貸金業法という法律によって定められている制度です。
銀行系ローンは収入証明が不要って聞いたけど?
ここまでで年収がバレる大きなきっかけのひとつが収入証明書の提出だということがわかりますが、どこかで銀行系ローンカードを申し込むには、収入証明が必要ないって聞いたことがありますか?だったら銀行系カードローンなら、申込書の年収記入欄にちょっとくらいごまかしを書いても大丈夫なのでは・・・ということになるのでしょうか。
銀行からのローンは総量規制の対象外
先程から見ていますように、収入証明書の提出が必要になるのは、総量規制という規制のためです。しかしこの総量規制は、実は「貸金業者」にしか適用されません。なので、銀行からの借入れに関しては、総量規制の対象外ということになります。このため、銀行ローンなどは、申込みにあたり、収入証明書の提出が不要になっていることが多いようです。
銀行ローンは審査が厳しい
なのでそんな銀行ローンの申込書の年収欄に関しては、多少の水増しをしてもいいかというと、そういうことにはやはりなりません。銀行ローンの審査はより慎重に行われる一般的に銀行ローンの審査は消費者金融会社の審査よりも、厳しいと言われています。そんな銀行が年収に関するごまかしを見逃すということはやはり考えにくいのです。
何の取引もない顧客の場合には、取引実績も年収の裏付けもなければ、そもそも大きな限度額の設定や金利の優遇措置など受けられることも難しいでしょう。つまり、年収のごまかしをしてもトクをすることはなく、結局信用を失うリスクが高くなるばかりということになります。ローンなどの申込みの際には極力ありのままを見せること。これがやはりなによりです。
【参考ページはこちら】
消費者金融系列の銀行はこうなってる!