キャッシングを利用する際には、必ず審査を受ける必要があります。この審査はキャッシング会社ごとに基準は様々ですが、安定した収入はあるか、他社から借り入れはないか、過去に滞納経験はないかなどが一般的です。
そこで、「安定した収入」の代表格と言える公務員。キャッシングにおいて、様々な職業の属性がありますが、その中でも公務員はキャッシングを利用する上では有利に働くのでしょうか。公務員とキャッシング…その実際のところを見てみましょう。
一般的なキャッシングの審査とは?
先ほど紹介したように、キャッシング会社の審査は様々ですが、銀行系であっても消費者金融系であっても、一般的に必ず項目に挙げられている審査基準として、以下の3点があります。
- 安定した収入はあるか
- 現時点で複数社から借り入れをしていないか
- 過去に長期にわたる滞納がなかったか
もちろん、キャッシング会社によっては、厳しい審査基準を設けているところもあります。例えば、持ち家か借家か、結婚はしているか、固定電話があるか…などといった、一見すれば「こんなことまで審査されるの?」と驚かれるかもしれませんが、実際にある場合もあるのです。
公務員と言えば、最も安定した仕事
世の中には「この会社はすごく安定している」と言われる企業があります。「絶対に倒産することはなく、給料も良い」と呼ばれている企業…概ね大企業が該当しますが、今や大企業であっても、絶対に終身雇用されるとは限らない時代になっています。
景気が徐々に上向いている中で、大企業の「リストラ」は一時ほどは耳にしなくなってきたかもしれませんが、現実としては今なお存在します。リーマンショックなど景気に悪影響を及ぼすような事象があれば、大企業ですら倒産や経営統合などの道を選ぶことも少なくありません。
そのため、今や大企業に勤めていれば、将来が安泰…ということはなくなりました。もはや終身雇用は夢物語となっている今、最も安定した職業は何かと言われたら、やはり「公務員」と答える方がほとんどでしょう。
安月給であっても公務員は公務員
公務員も職種によってはけして給与が良いとは限りません。ピンからキリまで様々ではありますが、そこは公務員。景気に左右されることが少なく、ボーナスもきちんと支払われる…「景気に左右されにくい」という点では、一般企業に比べて安定感があります。
一般企業の場合、収入が景気に左右されやすいため、「ボーナスがカットになったから年収ががくんと減った」などといった、極端な減収の可能性もあります。その点では公務員は比較的収入が一定している…たとえ安月給のポジションであっても、公務員は公務員であり、収入は絶対的に安定しているのです。
公務員はキャッシング審査に通りやすい属性である
収入の安定感に関してはとりわけ際立っている公務員。キャッシングの申し込みにあたって、必ず受けなければならない審査においても、公務員という属性は極めて有利に働くといっても過言ではありません。
キャッシングの審査では、ほぼ間違いなくどの会社でも基準として設けている「安定した収入」。公務員というだけで、まずこの基準は楽にクリアできます。また審査には「勤務先の企業の規模」が問われることがありますが、公務員であれば、文句なしにクリアが可能です。
厳しいとされる銀行系キャッシングでも有利に
安定した収入があり、倒産する懸念を抱く必要がない公務員…それゆえに、公務員と言うだけで、キャッシング利用には極めて有利であると言っても過言ではないのです。
一般的にキャッシングには銀行系や消費者金融系などの種類があり、とりわけ銀行系は審査基準が細かく、かつレベルも高いとされていますが、公務員という属性は銀行系キャッシングであっても、他の職業に比べて、かなり審査に通過しやすいのです。
公務員でも審査に通過できないケースもある
では、職業が公務員であれば、誰でも、どんなに審査が厳しいキャッシングであったとしても、すぐに借り入れOKになるのでしょうか?当然ながら、そんなことはなく、意外とクリアできないケースも多いのです。
(⇒キャッシング審査に通りやすい職業とは)
公務員という有利な属性がありながら、なぜ審査に通過できないケースも多いのでしょうか?それは「安定した収入」以外の審査基準で引っ掛かったり、希望した借り入れ額に無理があるなどの要因が考えられます。
意外と多い公務員のキャッシング利用
公務員は収入も十分あって、しかも安定しているから、わざわざキャッシングでお金を借りる必要なんてないのでは…というイメージが強いかもしれません。しかし、公務員は部署によっては安月給である場合も多いとされ、急な出費に対応できずに消費者金融などを利用することも珍しくはありません。
希望額が大きすぎてもNG
公務員であれば、その職業の安定や信頼、さらには収入自体の安定感から、申し込みをすればいくらでも借り入れできるのではないかと思われがちです。しかし、それはあくまでもイメージにすぎません。
消費者金融では申し込みのあった利用者の年収や現時点での借り入れ状況、さらにはその会社との過去の借り入れ状況などに応じて、一人一人に借り入れ限度額を設定します。もちろん公務員であっても設定されるため、借り入れ可能な金額には上限があるのです。
また、消費者金融に限れば、年収の3分の1までしか貸してはならないという総量規制も見逃すことはできません。消費者金融、そして法律でも借り入れ上限額が定められているため、公務員という属性だからといって、いくらでも借りれるということはないのです。
公務員なら共済貸付制度をうまく活用しよう
公務員には一般企業にはない共済組合の貸付制度というものがあります。もちろん、この貸付制度にも金利が含まれるのですが、一般的に消費者金融などから借り入れを行うよりも、かなり有利な条件で借りることができます。
例えば、結婚資金の調達のために結婚貸付が利用できます。その他にも医療貸付や住宅貸付など、それぞれの用途によって様々な貸付から選択できます。もちろん、どれにも該当するものがなくても、普通貸付という形で借り入れすることが可能です。
キャッシングよりもまず貸付制度を
たとえ公務員という属性が安定と信頼があるからといっても、消費者金融のキャッシングを利用する際にはどうしてもリスクが伴います。きちんとした返済シミュレーションを行い、慎重に進めていくことが重要です。
キャッシングは利用しないで済むなら、利用しない方が当然良いわけです。公務員には貸付制度という便利な制度があります。公務員ならではの制度をうまく活用できないかを模索することが、キャッシング利用よりも先決であることを認識するように心がけましょう。
【参考ページはこちら】
公務員がキャッシング審査に通りやすいってホント?