消費者金融を利用したいけど、なんだか不安…。そんな声をよく聞きます。個人融資をスピーディーに実現してくれる消費者金融ですが、まだまだ怖いイメージがあります。しかしこれは、ある意味正しいといえます。なぜなら違法な消費者金融が、世の中にはたくさんあるからです。
通称「闇金」と呼ばれる違法消費者金融業者。この存在が、消費者金融を利用したいと思っている人にとってはとても不安なのです。今回は、その不安を解消すべく優良消費者金融と闇金の正しい見分け方と、申込のポイントをまとめました。正しい知識をもてば、闇金に引っ掛からずに済みます!
ここに注目!違法消費者金融(闇金)を見分ける4つのポイント!
返済が遅れたら、急にスタッフの態度が変わった…。こんなことは、ざらにあります。申し込み時にスタッフの対応が良かったから安心、というような感覚的なイメージは当てになりません。ここでは、闇金を見分ける客観的なポイントをまとめました。
困っている人に付け込んだ宣伝文句には注意が必要です
第一条件として、正規の消費者金融は安定した収入がない人、過去に事故歴がある人など、返済リスクを抱える人は基本的には敬遠します。逆に、そのような人に積極的に融資すると宣伝している消費者金融は疑った方が良いです。
具体的には、「ブラック履歴の人歓迎!」「だれでも融資できます」「審査なし、即日融資」など一見優しげなキャッチコピーを使います。また、「先着100名、金利3%でOK」など期間を限定しないキャンペーン的なものも要注意です。
越えてはいけない上限利率!法律で定まった利率の上限は20%
貸金業法の改定により、利率の上限が制限されました。それにより、正規の業者は上限利率を20%以内に抑えなくてはならなくなりました。大手の消費者金融などのホームページを見ると多くの会社は、18.0%を上限にしています。
闇金業者は、この利率についても当然法律を守っていません。通称トイチと言われる10日間で10%の利率を取る業者は、どれほど親切な態度で接してきても確実に違法な闇金業者です。上限20%を超える利率を設定している業者には、近づかないのが得策です。
優良業者は必ず持っている貸金業登録許可番号を知りましょう!
消費者金融のような貸金業を営むには、都道府県または、税務局の登録認可が必要になります。当然、正規の業者は全てこの登録番号を持っています。逆に、持っていない消費者金融は100%確実に闇金です。
貸金業登録番号は例えば、「○○県知事(1)第○○○○○号」「○○財務局長(1)第○○○○○号」などという形で付与されます。この番号は、金融庁のデータベースでも確認可能なので、商号とともに本当に登録しているかどうかも個人で確認できます。
貸金業協会に加盟していることも安心できるポイントです!
各都道府県には貸金業協会というものがあります。これに加盟すると、消費者金融は個人の信用情報機関の信用情報を照会できます。審査には必須の信用情報なので、ほとんどの正規業者はこの貸金業協会に加盟しています。
ですが、闇金業者にとっては、正規の審査は必要ありません。また、この協会は貸金業を正しく行うための組織なので、もちろん闇金業者は登録していません。そのため、この貸金業協会に登録しているかどうかも、闇金と優良業者を見分ける大きなポイントになります。
貸金業協会会員かどうは、付与される番号で確認できます。たいていは、貸金業登録番号の横に「○○県貸金業協会会員第○○○○○号」という形で記載されています。また、全国貸金業協会連合会のデータベースでも照会できます。
闇金業者に引っ掛からないために…優良業者チェックリスト!
闇金業者か否かを見分けるポイントは、あくまでも客観的な事実です。今回見てきた4つのポイントで、まずは優良業者の基準を確認しましょう。
優良業者の4つの基準
- 宣伝時に甘い言葉は使わない
- 利率は上限20%以下である
- 貸金業登録番号を持っている
- 貸金業協会に加盟している
コレだけ違います!優良消費者金融と闇金の大きな違い!
消費者金融を選ぶ時は、当然安心できる業者を選びたい!と思う人は多いでしょう。そうなると確実なのは、誰でも知っている大手の消費者金融です。でも大手は審査で落ちた…という人は、中小優良業者に申込みます。闇金と同じく無名ですが、じつはコレだけの違いがあるんです。
やっぱり安心できるのは誰もが知っている大手の会社です!
大手の消費者金融は昨今、銀行などと提携して信頼度を挙げています。有名なタレントをCMや広告に起用して宣伝活動もしているので、ほとんどの人は大手の消費者金融の会社名いくつか知っているでしょう。(こちらもご参考に→消費者金融のイメージ、実際はどうなの?)
そこまで、お金をかけて宣伝に力を入れているのは、信頼を獲得するためです。ですので、大手の消費者金融は他の大企業と同じくコンプライアンスもしっかりしているので、まず間違いなく闇金のような違法行為はしません。
大手の審査に落ちる人はどこでお金を借りればいいの?
もし、個人融資を受けたいんだけど、どこかいいとこないかな?と質問されたら、どこでもいいから有名な消費者金融が良い。と答えるでしょう。しかし、何らかの理由で大手の審査に受からない人の場合は、無名の消費者金融を勧めることになるでしょう。
無名の消費者金融は、ほとんどが小さい規模で運営されている会社です。ですので、広告費用をかけられないのです。また、一番厄介なのが知られてないだけに、闇金と一見区別がつかないことなのです。
分かりづらい…いえいえ中小消費者金融と闇金は全く違います
しかし、やはり小さくても優良消費者金融は闇金とは明確に違います。もちろん、貸金業登録番号などは、必須です。それ以外にどこがどう違うのかを、勧誘や利率、総量規制という側面から見ていきましょう。
顧客の募集に関して、あきらかに違う部分があります。DMを打ったり電話営業をしたりすることは、一件普通の会社にとっては当たり前のことのように思えます。しかし、優良業者はプライバシーを重んじるのでこのような個人に対するアプローチはしません。
逆に、ブラック履歴などのある人の名簿を名簿屋から買い取って、電話やDMでアプローチしてくるのが、闇金です。ある意味、闇金側にとってはとても効率的ですが、普通はこのような勧誘手段は使わないと考えておきましょう。
利率の表示があいまいで総量規制を守らない…闇金の可能性大
利率の表示についても、優良業者はしっかりと20%以内の上限の利率を提示しています。逆に、闇金の場合は利率表示があいまいな場合が多いのです。利率をクリアにしないで融資を受けると、あとあととんでもなく法外な利息を取られることになります。
また、年収の三分の一以内に借入れを制限した総量規制という法律を守っているかどうかも重要です。そもそも年収も確かめずに、融資をしてくる業者は闇金といえるでしょう。優良業者は、総量規制を順守するので利用者の年収の三分の一以上の借入はさせません。
勧誘方法、利率、総量規制という別の角度から闇金と優良業者を比べてみましたが、明らかな違いがあることがわかります。
- 勧誘方法/闇金:DM・電話 優良:広告のみ
- 利率表示/闇金:あいまい 優良:上限20%以下を明記
- 総量規制/闇金:従わない 優良:年収の三分の一を厳守
一見優良消費者金融でも実は…巧妙化する手口はこうやって防ごう
色々な種類の詐欺がどんどん巧妙化して行くように、闇金も利用者を誘い込む手段を工夫しています。一見大丈夫そうかな?と思っても、実は闇金だったということがないように、さらなる具体例をみていきましょう。
騙されないで!大手に似た名前でも何の関連もありません!
大きな会社の関連会社は、結構似た名前が多いものです。グループ会社であることを、判り易くするためだったりします。そのような似た名前をつけると、心理的に人間はここはあの会社の関連だ、と勝手に思ってしまい安心するのです。
そこをうまく利用して、アイフルプロやスターレイクなどという大手の名前を一部に組み込んだ名前を使う業者がいます。消費者金融のこのような関連会社はありませんので、注意が必要です。
その会社いまでも存在しますか?倒産チェックも忘れずに
中小の優良消費者金融で正規に営業をしていたが、昨今の不況で倒産してしまった…。他の会社同様に、消費者金融が倒産してしまうことは珍しいことではありません。ですが、無名なので、大手が倒産するようにニュースになることはありません。
倒産した中小の消費者金融の会社名と貸金業登録番号・協会番号をそのまま不正利用して、営業を始める闇金もいます。闇金対策チェックリストを使用して、大丈夫だと確認してもその会社自体が倒産している場合は意味がありません。少し面倒ですが、中小消費者金融の倒産情報も見ておく必要があるんです。
貸金業登録番号の( )内の数字の示す意味って何ですか?
貸金業登録番号の( )内の数字にも注目しましょう。貸金業登録番号の( )内の数字は、更新回数です。貸金業者は3年ごとに認可の更新を行なうことが定められています。ですので、この更新回数が多いほど歴史が長く信頼できる業者であると考えられます。
例えば、大手のアイフルの場合を見てみましょう。近畿財務局長(11)第00218号。これが、貸金業登録番号です。11ということは、33年間貸金業を続けているということです。長く継続している会社はそれだけ信頼できるのです。
逆に、( )内が1という業者は少し注意が必要です。設立3年以内の消費者金融なので経験が浅く優良ではない可能性があります。逆に(株)フクホーのように、一度支店統合したため、更新数字が少ないですが、実際は貸金業として40年の実績がある会社もあるので、個別の確認も必要になります。
安心して利用できる優良消費者金融を探せたそのあとは…
色々確認しなくちゃいけないことがあって面倒…と思うかもしれません。でも、闇金でない優良消費者金融を確実に探すのは、やっぱり慎重にチェックする必要があるんです。そして、ここなら安心というところが見つかったら、次は申し込みです。
してはいけない申し込み…複数社への同時申し込みはタブー?
優良消費者金融に申込む際、絶対にやってはいけないのが複数社に同時に申込んでしまうことです。同時に申込めば、どこかの会社の審査に通る。このような考え方は、理解できますがあまりお勧めしません。
じつは、消費者金融へ申し込みをすると、その時点で信用情報機関の信用情報に登録されます。各消費者金融が審査の際必ず照会する信用情報に、複数申し込みの事実が記載されていると多重債務者になるリスクを疑われたしまうのです。ですのでできれば、1社に絞って申し込みをした方が無難です。
会社に勤めて3ヵ月の人は申し込みを先延ばしに!
安定した収入が条件になる優良消費者金融において、勤続年数というのも一つのポイントです。各社で基準は異なりますが、概ね半年以上の勤務実績が必要になるケースが多いです。もし、申し込み希望時点で勤務歴3ヵ月という人は、あと3ヵ月待って申込むほうがいいかもしれません。
もし、自営業者で月々の収入は安定していないという人でも、審査時に年度の収入証明書などを出すことができれば、借入の可能性は高まります。借入限度額は初めは少なくても、実績を積むごとに融資額が増えていくでしょう。
他社の借入状況にも十分注意して申込みましょう!
申し込みの際は、他社の借入は当然無い方がいいでしょう。なぜなら、借入を返済に充てられてしまうと思われるからです。ですので、消費者金融の利用は1社に統一する方がいいでしょう。
それでも、他社との借入れと重なる場合は、当然ながら総量規制の年収の三分の一以内の借入を意識しましょう。すでに規制以上借りているのに、さらに消費者金融に申込むようなことがないようにすべきです。
申し込みも慎重に!個人融資は信頼関係が肝です!
簡単ですが、以下に優良消費者金融に申込む際のチェックポイントをまとめました。
- 申し込みは複数社から1社に絞る
- 勤続年数が半年未満ならそこまで待つ
- 借入は年収の三分の一以内か確認する
以上、闇金と優良消費者金融の違いを比較しながら、その特徴と申込方法まで簡単にまとめました。いずれにしても、第一前提として怪しいと思った業者には手を出さないことが、闇金を避ける最善の手段です。正しい知識を持って、優良消費者金融との賢い付き合いをしましょう!
【参考ページはこちら】
危険で怪しい消費者金融の見分け方