消費者金融を利用している人の中には、複数の消費者金融から借入しているという人もいます。
このこと自体は、そう珍しいことでもありません。
ただ、複数の借入をすることによって、想像以上に大変な思いをしている人も意外と多いものです。
特に、利息の負担から返済に滞りが生じている人は、結構いるのではないでしょうか?
しかし、この返済の滞りは、やがてブラックに繋がる可能性があります。
これからお話しするのは、このような人達がブラックを回避するために必要になること。
現在、複数社からの借入がある人、そしてこれから新たな借入を考えている人にも知っていて欲しいことです。
意外と気付かない!?利息による返済の負担
借入がより身近になったことで、老若男女問わず、消費者金融を利用する人が、増加していく傾向にあります。
複数の消費者金融のカードを所有している人も珍しくありません。
その一方で、気軽に利用できることから、利息をまったく気にしないで利用する人も増えています。
しかし、この利息。
複数社からの借入をする人が気にしていないとなると、知らないうちにとても大きな負担になっている可能性があります。
基本を見直そう!借入ごとに利息は発生している
わかっていそうでいない人が多いのが、利息。
特に低金利で借入をしている人は、利息をあまり気にしない人が結構いるのではないでしょうか?
でもよく考えてみましょう。
借入先ごとに、利息は発生しているのです。
利用先(仮) | 借入額 | 金利 |
---|---|---|
A社 | 30万円 | 14% |
B社 | 20万円 | 15% |
C社 | 10万円 | 16% |
これは例え話なので、設定は大雑把ですが…こうやって見ることで気付いた人もいるではないでしょうか?
- A社30万円+B社20万円+C社10万円=60万円
- A社14%+B社15%+C社16%=45%
単純に計算して、借入している60万円に対して45%の金利で利息を払っていることになります。
こうしてみると、ものすごく怖くないですか!?
知らないと損をする!複数の借入におけるデメリット
先の話でわかるように、複数の借入は利息で大きな損をすることになります。
それ以外にも、借金を複数抱えることでのデメリットはいろいろあります。
- 返済期日や返済手続きがバラバラ
- 現在の借入状況や返済状況がわかりにくい
- 総借入額や残りの返済額の把握がしにくい
こういったことが発生することで、手間や面倒が掛かるだけではありません。
借入状況の把握が出来ていないということは、返済トラブルに繋がる可能性を高めてしまう危険があります。
この返済トラブルで一番怖いのが、ブラックになってしまうこと。
自己破産などの債務整理もそうですが、悪質な延滞や滞納もブラックの対象となります。
債務整理者が借入できなくなるのは、一般的にもよく知られている話です。
しかしこれは、悪質な延滞や滞納をした人も同じこと。
借入を停止された状況下で、これまでの返済だけをずっと行っていくことになります。
ブラックになると、一般的に7年間は一切の借入ができなくなるとされています。
これは消費者金融金融の利用だけでなく、銀行などを含めたすべての金融機関が対象となります。
借金をひとつに!ブラック回避にお役立ちの借り換えローン
ブラックにならないために必要なことは、ズバリ、返済事故を起こさないこと!
そして、すでに複数の借入がある場合は、その対処を知る必要があります。
借り換えを利用!借金はまとめることができる
抱えている借金をなくすことは出来ませんが、抱えている負担を軽減する方法はあります。
それが【借り換えローン】です。おまとめローンともいいます。
簡単にいうと、抱えている複数の借金を一社にまとめて、その分の利息を軽減することが可能なローンです。
通常、借入というのは「他社の返済に利用してはいけない」という規則があるのですが、この借り換えに関しては例外です。
むしろ、完済を目指すための専用ローンといえます。
複数借入している場合、当然ですが、それぞれの会社に利息を支払うことになります。
これを借り換えローンを利用した場合、利息を一社にのみ支払っていけばいいことなります。
もしも借り換えローンを契約した金融会社が14%で契約できたとしましょう。
先に挙げた例を対象に考えると、こうなります。
- 借り換え前→A社14%/B社15%/C社16%
- 借り換え後→14%のみ
どうですか?その差は歴然です。
何でもまとめればいいわけじゃない!?借り換えローンの盲点
借り換えローンを利用することが、借金返済への近道になることがわかりました。
しかし、これは基礎知識の欠片でしかありません。
すべての借金が、借り換えによって優位になるとは限らないからです。
ポイントはココ!完済までの期間と残りの返済額
複数の借入をしていて、もしも低金利でかつ、完済まであと僅かという場合は要注意です。
内容によってはその借入だけはまとめない方が賢明だということもあります。
例えば、金利8%の借入があったとしましょう。完済まであと数ヶ月。
借り換えローンの金利は12%。他社との合計額を分割していますから、返済期間も1年はあります。
こうなった場合、どう考えても金利8%の借入はまとめない方がお得!という結論になります。
鉄則!借り換えローンは独断で申し込まない
借り換えには厳密な計算が必要になります。
それは利用先が多ければ多いほど、重要です。
「そうか、借り換えをすればラクになるか!」
なんてあっさりと決めていいような、単純な話ではないのです。
「じゃあどうやって決めればいいの?」
こういう事になりますよね。
借り換えには鉄則ともいうべきルールがあります。
- 必ず利用希望先に相談をすること!
- いくつかの会社で見積もりを出してもらうこと!
これは必須です。
それも必ず、メール相談ではなく、電話や窓口での直接やりとり出来る方法を選択しましょう。
参考までに、大手消費者金融の借り換えローンの取扱について一覧にしてみました。
消費者金融名 | 借り換えの有無 |
---|---|
アイフル | ◯ |
アコム | × |
ノーローン | ◯ |
プロミス | ◯ |
モビット | × |
見積もりを出してもらう時には、より明確な借入状況を知らせるようにしましょう。
相談の際には、手元にある借入に関する資料を揃えておくとスムーズです。
上手に活用!各社独自のサービスで返済の負担を減らそう
ここからは、現在借入を考えている人や、すでにどこか利用している人にもしっかりと知ってもらいたいことです。
借入する時に、単一社の利用であれ、複数社の利用であれ、知っておくことでより利息軽減に繋がります。
もちろん、これから借り換えをしようと検討している人も、今後の借入で失敗しないために役立つ知識です。
利息の軽減に役立つ!独自サービスの活用法
特に消費者金融はそれぞれの個性を持った、独自のサービスを展開しているところが多くあります。
大きく分けて、2通り。
- 無利息期間の設定の融資
- 低金利による融資
無利息期間の設定は各金融会社で、有無も設定期間も違ってきます。
一方、低金利の融資は他社と比較して金利上限が低いため、返済時の負担が軽減される利点があります。
どちらもそれぞれ、魅力的なサービスといえます。
この2つを上手に使い分けることによって、複数の借入でも上手に活用できる方法があります。
短期戦or長期戦、あなたにあった返済方法はどっち?
選択の仕方もいくつかありますが、シンプルな選択方法の基準はコレ。
- 少額借入
- 高額借入
少額の借入をする場合は大抵、返済期間は翌月一括、一方、高額の借入をする場合は数ヶ月とか数年での返済というのが大半です。
この基準で判断すると、以下のようになります。
借入額 | 推奨サービス | 理由 |
---|---|---|
少額 | 無利息期間サービス | 短期間返済のため、利息なしにできる |
高額 | 低金利サービス | 長期間返済のため、利息を抑える必要がある |
特に1~5万円くらいの借入の場合、人によっては1週間以内に返せるという人もいるでしょう。
このような時には、迷わず無利息期間サービスのある消費者金融を選択すれば、無利息で借入をすることができます。
高額の借入の場合だと、この無利息期間サービスを利用すると失敗することもあります。
理由としては、無利息期間が過ぎると、当初契約した時に提示された金利が発生します。
この金利設定が、低金利設定の金融会社よりも高くなる可能性は大いにあります。
総返済額を比較した時に、低金利融資の会社を利用する方がお得だったというのはよくある話。
申込前に、まずは見積もりを出してもらうのも、ひとつの選択肢といえます。
大手消費者金融を例に、サービス提供内容を比較してみましょう。
消費者金融名 | 無利息期間 | 金利 |
---|---|---|
アイフル | × | 4.5%~18.0% |
アコム | 30日間無利息 | 4.7%~18.0% |
ノーローン | 何度でも1週間無利息 | 4.9%~18.0% |
プロミス | 30日間無利息 | 4.5%~17.8% |
モビット | × | 3.0%~18.0% |
また、消費者金融ではありませんが、新生銀行のレイクは無利息キャンペーンが2種類用意されています。
30日間/180日間のいずれかから選択できるようになっています。
少額・短期間返済であれば、レイクだったり、その他の無利息期間を設定している金融会社を選ぶのが賢明。
特に、毎回ちょっと借りてはすぐに返すような人は、レイクのようなサービスがお得ですよね。
一方、高額・長期返済ならば、まずは見積もりを出してもらうのがいいでしょう。
公式サイトのシミュレーション機能もありますが、明確に知るためには、窓口で相談をしてから見積もりを出してもらうことをお勧めします。
知っておかなきゃ損!もっと借りたい時の増枠システム
もっと借入をしたい時の手段は、何も他の金融会社を利用するだけではありません。
現在の利用先で、借入できる金額を増やしてもらえる《増枠》というシステムがあるのをご存知でしょうか?
他社利用とどう違う?増額のメリットはここにある!
増枠とは、現在の利用額よりもさらに上の金額の借入が出来るようになるシステムです。
他社での新たな借入をする時には、よほど上手くやらないと自身の負担が増える一方です。
しかし、現在の利用先に増枠してもらった場合は負担もありませんし、場合によってはお得になることもあります。
- 返済日はそのまま
- 増額後に金利が下がる可能性がある
二重に利息を払うリスクもなければ、返済期日や返済額の管理でややこしくなることもありません。
条件さえクリア出来ればOK!増枠申請
増枠してもらうためには、もう一度審査を受ける必要があります。
特別なシステムでの審査というわけではないのですが、審査自体は最初よりもハードルが高くなります。
理由としては、最初に審査した時に一度、「あなたに融資できるのはここまでです」という提示がされているから。
その上で総額を希望するわけですから、審査もそれなりの基準が設けられていて当然なのです。
条件としては、以下のことが挙げられます。
- 返済実績がある
- ほぼ毎月の定期的な利用がある
- 返済事故歴なし(遅延、延滞、滞納含む)
- 他社の利用歴がない
これらが最低条件となります。
上記に該当しない場合でも、対象となるケースはありますので、窓口に増枠可能かどうかの問い合わせをしてみるのもいいでしょう。
それから、上記のこと意外に気をつけなくてはいけないことがあります。
- 属性に変更がある場合の変更届をしていない
例えば、結婚や引越で氏名や住所に変更があったり、転職で勤務先や収入に変更があったりした時に、まだ変更を届けていないという方は要注意!
特に、勤務先や収入の変更の届け出をしていない場合、増額審査に於いてはかなり不利な状況になってしまいます。
増枠の申請をする時にはまず、変更事項がないかをチェックしておきましょう。
また、増額申請をする場合には収入証明書類の用意が必須となりますので、事前に用意しておくといいでしょう。
あなたにも届くかも?優良顧客への増額の案内
先に挙げた“最低条件”を満たし、さらに利用先が「この人は自社にメリットのある顧客だ」と判断した人を《優良顧客》といいます。
優良顧客になると、利用先から増額の案内の連絡がきます。
こういった人は変更届をしていなかったなど、こちら側の不備がない限り、増額対象者として優遇されます。
もしも増額の案内をされたら、特に必要なくても増枠することで金利が引き下げられる可能性もあります。
増枠の検討してみる価値は十分あります。
この場合に気をつけることといえば、増枠後に使い過ぎてしまうことだけですね。
増額申請したい!まずは窓口相談から
増額を申し込む時には、必ず窓口へ相談をしましょう。
特に増額審査はハードルが上がりますから、事前調査や相談なども非常に大切です。
増額可能な金額の確認や必要となるものなど、前もって確認する行動もまた、好印象を与えます。
反対に、事前連絡もなしにいきなり申し込んだ場合、「よほどお金に困っているのでは…」などと勘ぐられてしまう可能性があります。
これは、増額の案内が届いた・届いていないに関わらず、やっておきましょう。
事前調査もなしに増枠すると、場合によっては契約そのものを取り消されることもあります。
契約の取り消しもブラック扱いとなりますから、注意が必要です。
【参考ページはこちら】
現在ブラックでも借りられる関西の消費者金融