急な出費ですぐにお金が必要!銀行や信販会社だと時間的にも条件的にも厳しいけど、消費者金融ならすぐにお金が借りられるかもしれない。でも、自分の条件だと消費者金融の審査も通らないのでは…!?そんな不安を抱えている人は意外と多いのかも。
銀行や信販会社よりも比較的に審査が甘いと言われる消費者金融。勇気を出して申込んではみたものの、その審査に落ちてしまうとショックが大きいですよね。
(⇒消費者金融の審査に落ちてしまう大きな理由)
この記事では、消費者金融の審査に時間を要するようなケースとその理由をご紹介し、審査に通りやすくなるような対策をご提案します。不利になりそうなネガティブな要素をクリアにして、消費者金融の審査を乗り越えましょう!
そもそも、審査ではどんな条件が重要なの?
消費者金融の審査対象は、年齢・職業・勤務形態・年収・勤続年数の他にも、他社を含む借入履歴など多岐にわたります。その中で最も要視されるポイントは、
- 安定した収入が将来にわたり得られること
- 返済能力の有無
に尽きます。審査はこの2点に問題がないことを確認するステップということになります。
職業や勤務形態によって審査の評価には差が生じる
まず、消費者金融の利用は、安定した収入のある20~69歳の人が対象になっています。
安定した収入と返済能力という点で、勤務形態が与える社会的信用の度合いが変わるので、以下のように審査の通りやすさにも差が生じます。
属性 | 審査の通りやすさ | 条件 |
---|---|---|
正社員・公務員 | ◎ | 勤続5年以上 |
正社員で勤続年数が短い | △ | 最低6ヶ月間は必要 |
派遣・パート・アルバイト | △ | 業者次第 |
個人事業主 | △ | 前年の業績次第 |
専業主婦(主夫) | × | 配偶者の同意が必須 |
学生(収入あり) | △ | 一定収入があれば可 |
年金受給者 | △ | 生活状況による |
消費者金融の審査では、正社員・公務員は給与という形の安定した収入が保証されている点から、返済能力があるものと判断されるため審査の評価が高くなります。
しかし、消費者金融の審査に不安のある勤務形態の人でも、対策次第では審査を乗り越えられる場合が多くあります。記事の後半で対策案をご紹介しますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。
不安に思っていた要素が実は審査に影響がなかった、なんてこともあるかもしれませんよ。
消費者金融の審査の仕組みとは?
そもそも、審査の仕組みがどうなっているのかご存じですか?
一連の流れは以下のようになっています。
- 申込用紙に必要事項を記入
- 本人確認書類を提出
- 事前審査(自社データベース)
- 本審査/与信調査(外部の個人信用情報機関へ照会)
- 自宅や勤務先への在籍確認
- 融資可否の決定
消費者金融で申込みをすると、申込者の情報はコンピュータに入力されます。職業や勤務形態などの条件が自動的に数値化され、融資の可否や借入可能額などがはじき出される仕組みになります。
これに加えて、申込者自身のデータから職業や勤務形態が似ているモデルケースを抽出し、そのモデルケースの返済状況に滞りがないかなどを照合し、判断材料の一つにします。
個人信用情報機関のデータベースとは?
消費者金融では、主に以下の個人信用情報機関にあるデータベースで申込者情報を照会し、返済能力がある人物なのかどうかを判断します。他社からの借入状況もここで照会されるので、申込書に嘘の内容を書くと審査に不利になります。
個人信用情報機関 | 保有される情報 |
---|---|
JICC(株式会社日本信用情報機構) | 消費者金融関連のデータ |
CIC(株式会社シー・アイ・シー) | 信販系や自動車ディーラー関連のデータ |
全銀協(全国銀行個人信用情報センター) | 銀行関連のデータ |
消費者金融では多くの業者が、JICCとCICの両方に加盟しています。
審査で確認されるポイント
審査(与信調査)でまず確認されるのは、以下から推定される申込者の経済状況(返済能力)です。
- 経済的条件(勤務先・勤続年数・年収・役職など)
- 家族構成
- 他の借入やローンの有無
審査に影響のあるネガティブな要素
例えば、以下のような要素が挙げられます。
- 借入総額(年収の三分の一を超える場合)
- 返済能力への不安
- 返済の延滞履歴
- 過去の債務整理(任意整理・自己破産など)
現在の貸金業法(改正後)では、総量規制という年収の三分の一を超える金額を貸付できない規制が設けられています。これは、借りすぎや貸しすぎによる多重債務者を防ぐ目的で設けられた規制です。
現在、すでに借入がある場合は、総量規制の制限内でなら借入可能となりますが、借入総額が総量規制を超えるような場合は、新たな融資は受け付けてもらえません。
なお、総量規制は、銀行を除く消費者金融・信販・カード会社が対象となり、急な医療費の借入などは一部の例外や除外の対象として総量規制から外されます。
個人信用情報機関のデータベースへの保有期間
では、この個人信用情報機関のデータベースに何らかのネガティブな要素がある場合、どのような情報がどのくらいの期間、保有されてしまうのでしょうか?
以下に一例をご紹介します。
内容 | 保有期間 |
---|---|
消費者金融への申込み | 融資の可否を問わず6ヶ月間 |
返済の延滞情報(延滞中) | 返済の延滞情報(延滞中) |
返済の延滞履歴(解消後) | 延滞解消から5年間(JICCが1年/CICが5年) |
任意整理・自己破産などの事故情報 | 5~10年 |
不安だからと一度にあれもこれもと複数の消費者金融に申込みをしてしまうと、何が何でもお金を借りたい印象を与えてしまうことに繋がり、審査に不利になります。消費者金融への申込みは出来れば1社に絞りましょう。
また、過去に返済の遅延履歴がある場合などは、その情報の保有期間内は審査が厳しいと考えた方がよいでしょう。新たな借り入れは、データベースのネガティブ要素がクリアになってから検討されてみてはいかがでしょうか。
不安要素がある人の審査の乗り越え方
消費者金融の審査がすんなりと通らないのではないかと不安を抱えている人でも、何かしらの対策で乗り越えられる場合が多くあります。(こちらもご参考に→消費者金融の利用に不安がある場合)
様々なケースごとの対策案を、次でご紹介していきます。
現在の勤務形態などに不安要素がある人
以下に不安要素の例とその対策案をまとめました。
不安な要素 | 審査の通りやすさ | 対策案 |
---|---|---|
勤続年数が短い | △ | 6ヶ月以上勤続してから申込む |
派遣・パート・アルバイト | △ | 非正規社員歓迎の業者を選ぶ |
個人事業主 | △ | 書類の提出が必要/業者を選ぶ |
専業主婦(主夫) | × | 内緒の借入は銀行のカードローンを |
学生(収入あり) | △ | 学生ローンの方がおすすめ |
年金受給者 | △ | 小口融資であれば業者次第 |
それぞれの詳細や注意点については、次をご覧ください。
勤続年数が短い人の場合
返済能力がある人物と判断されるには、最低でも6ヶ月以上が必要です。確実に審査を通過するには少なくとも1年以上の勤続年数が望ましいでしょう。
また、転職を考えている人は、申込時期を考慮されることをおすすめします。
なお、審査のために勤続年数を偽るのは絶対にやめましょう。新しい会社に入社すると、健康保険や年金などの社会保険の手続きがありますね。健康保険証の「資格取得年月日」=「入社日」となりますので、勤続年数は一目瞭然です。
派遣社員・パート・アルバイトの場合
なお、借入金額が総量規制を超えると審査には通りませんのでご注意を。例えば、パート収入が年間120万円の人の場合、年収の三分の一に当たる40万円までが借入可能金額となります。
他社で借入がある場合は、総量規制により40万円-他社の借入額の差額分しか借入できません。また、すでに借入がある場合は、返済能力を問われる可能性がありますので注意しましょう。
個人事業主の場合
正社員に比べると、どうしても安定性という点が審査を厳しくします。逆に言うと、事業の安定性や赤字経営ではないことが証明できれば融資可能となります。事業が3年以上継続されていれば、安定性という点では優遇されます。
必要書類は業者によってまちまちですが、収入証明書や確定申告書の写しがあればベターです。開業1年以内の場合は、より業者選びが必要になってきます。少なくとも開業届の控えや明確な借入理由はあった方がよいでしょう。
また、個人事業主は、総量規制の例外として年収の三分の一以上の融資を受けることも可能です。ただし、借入金額次第で、事業計画書/収支計画書/資金計画書の類や、事業状況/収支状況/資金繰り状況の説明書類など、準備する書類が変わってきます。
専業主婦(主夫)の場合
専業主婦(主夫)の場合は、配偶者の同意と婚姻や収入の証明があれば小口融資が可能な業者はあります。ですが、実情は専業主婦には消極的な業者の方が多いため、総量規制の対象外である銀行のカードローンの方がおススメです。
学生の場合
学生(20歳以上)の場合、アルバイト収入があっても業者次第となります。正社員に比べると審査には通りづらくなるので、総量規制が適用される学生ローンの方がおススメです。
なお、18歳でも安定した収入と保護者の同意があれば借入は可能となりますが、20歳以上の学生でも無収入の場合は審査には通りません。
年金受給者の場合
消費者金融の審査では、安定した収入と返済能力を判断します。年金も安定した収入の一つに含まれますが、問題となるのは返済能力です。
生活状況次第とはなりますが、年金から家賃の支払いをしている場合などは審査が通ったとしても小口の融資となることが多いです。年金以外の収入があれば、それも申告しましょう。
個人信用情報機関のデータベースに不安要素がある人
現在の状況次第では、消費者金融への申込みを延期した方がよい場合もあります。
ネガティブな情報が発生した時期から換算してデータベースがクリアになる時期を検討しましょう。その時期を待ってから借入を申込みすれば、審査への影響はないでしょう。
不安な要素 | 対策案 |
---|---|
複数社に申込済みの人 | 6ヶ月後に再度申込みを |
現在すでに借入がある人 | 総量規制の制限内での借入額なら可 |
返済の滞納履歴がある人 | JICCとCICの両方の保有期間が明けてから申込みを |
債務整理を行った人 | 情報の保有期間が明けてから申込みを |
それぞれの詳細や注意点については、次でご紹介していきましょう。
複数社に申込済みの人
すでに3社以上に申込みをしている場合、審査には通りづらくなります。俗にいう「審査ブラック」という状態となっている可能性があります。
現在、すでに借入がある人の場合
現在、すでに複数の借入がある人の場合、年収の三分の一に当たる金額と借入総額の差額分までは新たな融資が受けられます。
例えば、年収300万円の人の場合、総量規制で100万円まで借入できます。仮に現在の借入総額が50万円ある場合は、総量規制の上限100万円-借入総額50万円=差額50万円が新たに借入可能となります。
総量規制を超えると、新たな借入は出来ませんのでご注意を。
返済の滞納履歴がある人
返済を延滞すると、返済日を3か月過ぎた日からデータベースに情報が載ります。消費者金融は、JICCとCICの両方に加盟している業者が多いので、延滞が解消されても最高5年間は延滞履歴が残ると考えた方が賢明です。
この期間を換算し、時期が過ぎてから審査を受けましょう。
債務整理を行った人
任意整理・自己破産・民事再生などの債務整理を行った人は、データベースに残っている事故情報がクリアになってから申込みをしましょう。任意整理・民事再生は一般的に5~7年、自己破産は10年は情報が残ると言われています。
審査を通りやすくするポイント
窓口で申込みをする場合は、審査する側も同じ人間ですので申込時に相手に与える心象も大切なポイントになります。重要なのは、相手の信用を得ることです。
相手の信用を得るポイント
基本的には、返済能力のある人物であることが伝わるようにしましょう。
- 清潔感のある服装や髪形
- 華美な服装は避ける
- 受け答えはハッキリしっかりと
- 嘘をつかない
- 明確な借入目的や返済計画を頭に入れておく
- 審査の申込みは多くても1~2社
見た目で判断される場合もありますので、企業の面接に臨むような気持ちで行きましょう。華美な服装は浪費家に見える可能性もあるので注意が必要です。
融資の申込みは1社に留めておきましょう。審査が通らないと困るので、つい何社も申込んでしまいがちですが、数社に融資の申込み=借りるだけ借りて返済が出来ない、と判断されてしまうと融資が受けられなくなる可能性があります。
事前に用意しておくとよいもの
以下の書類などを事前に用意しておくと、慌てずに落ち着いて受け答えができるでしょう。
- 本人確認ができる身分証(免許証・健康保険証・パスポートなど)
- 現住所が確認できる書類(公共料金の領収書など)
- 収入が証明できる書類
審査が通りやすい消費者金融を選ぼう
消費者金融も営利目的の一企業です。
時期によって変わりますが、企業が積極的な営業に出る理由、言い換えれば、消費者金融が積極的にお金を貸したい理由には、以下のようなものが挙げられます。
- 営業目標が高くて達していない
- 営業利益が出ていない
- 現在低迷中である
ただし、審査に通ればどこでもよいという訳ではありません。審査が甘い(甘すぎる)=金利が高い、という場合も多いですし、中には悪質な業者も存在します。申込前に業者を十分に吟味して選びましょう。
消費者金融といえども、営利目的で運営している一つの企業です。ご自分の不安な条件に対して比較的審査が甘い業者を厳選すれば、計画的な借入による快適ライフが手に入りますよ。
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審査なしで借りられる?その会社信じて大丈夫?