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緩い審査は融資確実なの?最近のキャッシング業界事情

「緩い(ゆるい)」という言葉はいつ頃から流行りだしたのでしょうか?ゆるキャラブームがきっかけになったと云っていいでしょう。そのなかで、滋賀県彦根市のひこにゃんが登場したのが2007年のことですので、「緩い」という表現はだいぶ定着してきました。

キャッシングの業界でもこの緩い…使われています。概ね、審査が緩いというシチュエーションで使われることが多いですね。

このように、流行している言葉が業界用語になってくるのはより多くの方がキャッシングを利用するようになったことと、審査がゆるければいいな…という利用者の希望を反映したものです。

では、どんな貸金業者が緩い業者とされているのでしょうか。

時代の流れで審査の傾向が「積極融資」にシフト

ひこにゃんの登場とちょうど同じような時期にキャッシングの業界には大きな変革がありました。それは貸金業法の改正です。

同法の改正によって、貸金業者は以前よりも利潤を上げることが難しくなりました。そのためにそれまでは独自資本で経営していた貸金業者が銀行の系列会社(子会社)になるなど、業界の再編がすすみました。

そのため、貸金業者は全般的に積極的な融資を行うようになったと云われています。融資額の上限も上がったものもおおく、キャッシング商品は大型化しました。

ちなみに、2015年の4月現在大手貸金業者と銀行の系列関係、融資の上限額はつぎのようになります。

アイフル アコム プロミス レイク
ー(※1) 三菱UFJフィナンシャル・グループ 三井住友 新生(※2)
500万円 800万円 500万円 500万円

(※1)アイフルは独自経営
(※2)レイクの名称は新生銀行のカードローンのブランド名になりました。
(⇒レイクのキャッシングについてもっと詳しく

なお、大手と云われるなかで、モビットは少々新しい会社なのでこの表には含めていません。

中堅の貸金業者に系列化、再編がないのはなぜ?

でも、ちょっと待てよ…準大手と云われる貸金業者、中堅と云われる貸金業者のなかには銀行の系列化とはならずにずっと営業しているところもあるのに…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

それには、二つほど理由があります。一つ目は大手の貸金業者ほど従業員数が多く、社員の生活を保障するために経営的な体力をつけることが必要であったため。

もう一つは銀行側が貸金業者にアプローチをしたからです。2005年前後から銀行もカードローンによるキャッシングを商品化するケースが増えてきました。その際に貸金業者が得ていた与信をも含む運用のシステムのノウハウを導入したかったという事情があります。

そのようなわけで、準大手や中堅の業者は系列化せず、大手が系列化したということになります。

積極融資は企業努力の結果!こんなことやってるのか

銀行系のカードローンによるキャッシングは、概ね貸金業者よりも年金利が低く抑えられていると云われています。しかし、その差も企業努力で縮まってきています。では、今度は三大メガバンクと貸金業者のキャッシングにおける年金利を比較してみましょう。

銀行の商品には参考のために利用限度額の上限も表記します。

  • アイフル:4.5%~18.0%
  • アコム:3.0%~18.0%
  • プロミス:4.5%~17.8%
  • モビット:3.0%~18.0%
  • みずほ銀行:4.0%~14.0% 1,000万円
  • 三井住友銀行:4.0%~14.5% 800万円
  • 三菱東京UFJ銀行:4.6%~14.6% 500万円

貸金業者としては同業者との競争とともに、銀行との競争にも臨まなければいけません。たとえ親会社といえども、同様です。その意味からも積極的な融資を行うようになりました。

積極的な融資ということは必然的に審査が緩い…という傾向になります。業界の全体的な流れはこのようにしてつくられていたわけです。

さて、金利(利息)と云えば、貸金業者のなかには条件次第で一定期間無利息というシステムをとっている業者もあります。そのような部分も企業努力と云っていいでしょう。

正規業者は登録をして営業しています「これがその証」

現在では大手貸金業者も審査は緩い傾向になっているということは、準大手、中堅業者も同様です。それなら、非正規業者は?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、いくら審査が緩そうだからということで非正規業者(いわゆる闇金)を考えるのは良いことではありません。正規業者かどうかという区別はわりと簡単につきます。

登録番号は実績も示しています「これがその証」

貸金業者は登録をしなければ営業することはできません。登録先は営業を行う都道府県の知事、複数の都道府県にまたがって営業する場合は内閣総理大臣(実際の事務取扱は各地方財務局長)です。

登録後は登録番号が交付されます。○○知事(△△)第×××××号、または○○財務局長(△△)第×××××号などという形式です。この登録番号のカッコ内には数字が入り、数字は登録を更新した回数です。登録の更新は3年ごとにおこなわなければいけません。

カッコ内の数字が大きいほど、経営履歴が長いということになります。また、登録ということは許可制ではないということになりますが、重大な過失があった場合などには登録取り消しの処分がなされる可能性もあります。

そのような登録の取り消しや業者が自ら廃業した時などはその番号は欠番になり、同じ番号が割り当てられることはありません。


この貸金業者の名称と登録番号は金融庁のHPにある検索システムでも調べることができます。

緩い審査、やっぱりブラックでも融資するの?

過去に金融事故等があって信用情報にその履歴が残ったことをブラックリストに載ると表現しますが、緩い審査と云われるとそんなケースでも融資してくれるのか?ということがやっぱり思い浮かびます。

ブラックリストという語感を和らげるためか、最近ではネガティブ情報という言葉が使われることもあります。緩いという言葉が業界に浸透したことも併せて考えると、こういったところにも業界全体がイメージを意識しているのではないでしょうか。

正規業者でも過去に金融事故を起こした人に融資を行うこともあります。しかし、正規の業者が「ブラックの方でも融資します」という内容のことを大大的にアピールするわけにはいきません。

では、どんなところから過去に金融事故があった人にも融資しているかということがわかるのでしょうか。

ネットで口コミを検索することでしょうか?それも一つの手段でしょう。その他にも貸金業者の方から発せられたメッセージがあります。そのメッセージは各業者のホームページからも読み取ることができます。

ホームページ上にこんな表記があったとしましょう。

  • 状況によっては保証人や担保が必要だという旨の表記があること
  • 現在の状況に応じて審査をいたしますという内容の表記があること

ほとんどのキャッシング商品で保証人や担保は必要ありません。しかし、あえて保証人をたてれば…というのが前者の意味合い、過去に金融事故があっても現在返済能力が充分なら…というのが後者の意味合いです。

緩い審査は実は長年の経験の実績だったのか

そこで、さきほどの登録番号のことを思い出してください。例えば、貸金業者のホームページ上にこのようなキーワードがあってカッコ内の数字が大きいというような業者があったとしましょう。

そんな業者は「緩い」審査で融資しながら長い期間上手く営業している、ある意味独自のスタイルを確立しているということになります。この人は融資しても大丈夫だろうという判断材料、ノウハウを蓄積している業者ということです。

キャッシングは身近で手軽な手段になりましたが、申し込みは充分に検討して行いたいものです。そんな判断の参照にしてください。

【参考ページはこちら】
銀行系の審査はなぜ厳しいの?

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