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カードローンで消費者金融と銀行の審査にちがいはあるの?

消費者金融は、カードローンの審査が甘く銀行は審査が厳しいということはよく聞く話ですが、その話は本当なのでしょうか。

消費者金融も銀行も審査基準については、いっさい公表していません。そのため、どうしても憶測になってしまい本当のところはわからないのです。

カードローンの審査において、消費者金融の審査と銀行の審査にそれほど大きな違いがあるのでしょうか。(こちらも後参考に→意外と知らない消費者金融と銀行の関係

結論からいえば、以前は、わたしも消費者金融の審査の方が、銀行より甘いと思っていましたが、今では消費者金融が銀行に比べて審査が甘いと断言できるほどの違いはないと思っています。

消費者金融と銀行カードローンでは何がちがうのか

消費者金融の審査が銀行に比べ甘いということはないと思っていますが、銀行は、銀行法によって、消費者金融は貸金業法によって規制されています。

そのため審査においても総量規制に関する部分では異なる点があることは確かです。その他にも、審査に重要な過去の利用履歴を照会する個人信用情報機関にも違いがあります。

総量規制による違い

消費者金融は貸金業法に定める、総量規制に規制されているため、年収の3分の1を超えて貸し出しをすることはできませんが、銀行は総量規制の対象外となっています。

そのため審査も、消費者金融では、この総量規制に引っかからないということが重要になっています。

総量規制の影響がはっきりとわかるのが、専業主婦に対する融資です。

専業主婦は、自らの収入はゼロですから、総量規制のかかる消費者金融では原則としてカードローンを利用することはできません。

一方で、銀行は、総量規制の対象外ですから収入のない専業主婦でもカードローンを利用することができます

むしろこの点では、消費者金融の方が銀行よりも審査が厳しくなっていると言えるのではないでしょうか。

加盟する個人信用情報機関の違い

金融機関では、個人の過去の利用履歴を必ず確認して審査に活用しています。現在個人使用情報機関は、3社あります。

  • JICC(日本信用情報機構)
  • CIC(シーアイシー)
  • 全国銀行個人信用情報センター

なぜ3社あるのかというと、JICC(日本信用情報機構)が消費者金融、CIC(シーアイシー)が信販・クレジット会社、全国銀行個人信用情報センターが銀行と業界別に分かれていたためです。

消費者金融は、JICCとCICの両方に加盟することが多く、銀行は全国銀行個人信用情報センターに加盟しています。

そのため、現在ではCRINというシステムで事故情報を共有できるようになっていますが、以前は加盟している情報機関のデーターしか確認することができなかったのです。

現在でも事故情報以外のデーターは、加盟している金融機関しか照会することはできません。

つまり銀行は、消費者金融、信販会社などの事故情報以外の利用履歴を知ることはできないですし、同様に銀行の事故情報以外の利用履歴を消費者金融は知ることもできないのです。

審査は、過去の利用履歴をもとにおこなわれますが、金融機関によって加盟している個人信用情報機関に違いがあるため、その違いが審査結果にも影響を与えることがあるはずです。

ただし、このことは、利用する個人信用情報機関が異なるため異なる審査結果が出る可能性があると言うだけで、どちらの審査の方が甘いとか、厳しいとかいうことにはなりません。

ちなみに、現在では保証会社の制度を利用することで、銀行カードローンの審査でも消費者金融やクレジットの情報を照会することが可能になっています。

借入限度額の違い

そのほかにも、消費者金融と銀行のカードローンの違いに借入限度額の違いがあります。

銀行カードロ-ンの限度枠には500万円から1000万円であるのに対して消費者金融では500万円を上限とするところが多いのです。

むしろ上限よりも最低融資額の方が気になるところですが、消費者金融の最低融資額は1万円となっているため1万円から借りることが可能ですが銀行カードローンは10万円からの融資となります。

借りることのできる金額が多ければ金利も低くなります。当然審査も厳しくなりますが、借りる金額が異なる物を同一の物差しで審査が厳しい、甘いと言ってもあまり意味がないのではないでしょうか

貸し付け金利の違い

借入限度額が違うということを説明しましたが、金利も違います。例えば500万円以上の高額なお金を借りるとすると金利も下がりますが、実際に借りることができるかは別問題です。

最初に借りることができるお金は、ほとんどの場合最高金利で借りることになります。

最高金利は消費者金融では17~18%、銀行カードローンは14~18%がほとんどです。

銀行カードローンでは低いところならば、消費者金融と比べると3~4%の金利差があるところもあれば、大きな違いがないところもありますが、総じて消費者金融より低い金利を設定しています。

金利面に関しては、銀行が消費者金融に対して有利になっています。

一般的には、金利の低いところは金利の高いところよりも審査が厳しいと言われていますが、これは競合する金融機関の金利にも影響されるため、これをもって銀行カードローンは審査が厳しいとか、消費者金融は甘いとかは必ずしも言い切れないのではないでしょうか。

消費者金融と銀行カードローンの審査は同じ?

銀行カードローンの審査は、銀行が独自に行っているのでしょうか。じつは、銀行カードローンの審査は、保証会社である消費者金融がおこなっています。

そのため審査項目、審査内容は消費者金融の審査項目、審査内容と大差はありません。過去の利用履歴と、属性の審査となります。
(⇒キャッシングの審査で嘘をついたら?

過去の利用履歴では、金融事故をおこしていないかをチェックしますし、属性の審査では、勤務先、勤続年数、居住形態など安定した収入があるか、きちんと返せるかなどの審査がおこなわれます。

銀行の審査と、消費者金融の審査に大きな違いがない理由は、銀行のカードローンの審査を、銀行が独自におこなうのではなく保証会社である消費者金融がおこなっているためです。

審査を行う会社によって審査基準が違う

むしろ、消費者金融と銀行の違いというよりは、各金融機関の審査をおこなっている所の違いの方が大きいのではないでしょうか

例えば消費者金融のアコムと、アコムが保証会社の三菱東京UFJ銀行バンクイックの審査には、上記にあげたような細かい違いはあるかでしょうが、銀行審査に通りやすいとかカードローンなので審査が厳しいとか、消費者金融なので審査が甘いとか言うほどの大きな差はないはずです。

むしろ同じ銀行でも、バンクイックと、オリックス銀行のカードローンや新生銀行のカードローンの方が、違いが大きいはずです。

銀行と消費者金融の区別よりも重要なこと

要するに、銀行カードローンは、消費者金融が保証会社となっているため、銀行カードローンの審査が、消費者金融のカードローンに比べて審査が厳しいわけではありません。

銀行カードローンで行われる審査も消費者金融と同等のレベルと思って間違いはないはずです。

例えばバンクイックなど銀行カードローンでは、申し込みから融資までかかっていた時間も、大幅に短縮されていますが、傘下の保証会社である消費者金融のアコムの審査方法が導入されていると思われます。

むしろ、消費者金融と銀行というよりも、審査をおこなっている会社の違いの方が実際の審査で異なる結果を出すはずです

審査の内容は、項目は各社によって大きく異なることはないのですが、その内容をどう判断するのかが各社のノウハウとなっていて、そこにはまだ各社の違いが大きく表れるようです。

そのため、A社には通ったけれどもB社には落ちたというケースが、珍しくないのです。

銀行と消費者金融との違いよりも。保証会社を含めた、どの会社が審査を行っているかの方が重要です。

【参考ページはこちら】
銀行カードローンなら安心して使える?

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